SUEMARR "Old Note"  ( 2005 - 2007 )

足跡 2006/02/21




ある夜 隣で飲んでいた客が言う

南の島から来たという女が言う

あたしの生き方は間違っているのかしら

ひとりで育てている子供たちの
行く末を思いながら
もういっぱいいっぱいだ と言う
周りには怒られてばっかりだ と言う

それでもお酒を飲みながら
好きな歌を聴く時の横顔は
誰よりも幸せそうだった

どこまで自分を信じていけるのか
それはとてつもなく地味で
とてつもなく途方もないことで 時に
馬鹿馬鹿しく思えてもくるが

「意味」がある

君の足跡は
歩いた数だけ必ず残る
その上にまた違う足跡ができて
眼には見えなくなってしまっていても

そんな足跡に気づかない人たちが
どんなに的外れなことを
言っているとしても
君がつけた全ての足跡は
君だけが知っている

あの夜のように
君の幸せそうな横顔を
オレたちが知っているように

子供たちもきっと知っている

子供たちはもっと知っている




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